薬について(薬物療法に関する所感)
私個人の意見ですが、抗うつ薬は病気の原因そのものを治してくれるものではないと思います。多くの場合、何かしらのストレスが原因となってうつ病になっているのであって、薬はその原因を消してくれるわけではありません。
しかし、同時に抗うつ薬は必要であると思っています。たしかに、薬に一時的に気分は良好になります。この良い調子の時間を生かし、物事の考え方やとらえ方をポジティブに変えることができますし、外に出かけたり友達と連絡をとったりと「アクション」を起こすことができ、その「アクション」が自信を回復するきっかけになる可能性を大いに秘めているからです。
うつ病から回復するには「本当の自信=BEの自信」を得ることが大切だと思います。「BEの自信」とは、ありのままの自分に自信を持っている状態のこと。「今はこれで良い」というそこはかとない自己肯定感。これがうつ病治療のキーであると私は感じています。
レスリン(トラゾドン)
脳内の神経伝達物質であるセロトニンの量を増やすことにより、うつ病、うつ状態の改善に効果があります。眠気の副作用と抗うつ作用から睡眠導入剤の代替品として用いられることもあります。三環系、四環系、SSRIのいずれにも属さないタイプの薬です。
<使用感(個人の感想)>
仮面うつ病(睡眠障害)のときに処方された薬でした。服用してみると、なんとなく頭の中が変な感じになったようで、あまり気分のよいものではありませんでした。睡眠障害もあまり改善されなかったので、投薬中止になりました。
ジェイゾロフト(セルトラリン)
選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI)と呼ばれる第三世代の抗うつ薬のひとつです。
<使用感(個人の感想)>
同じく仮面うつ病(睡眠障害)のときに処方された薬でした。服用してみると、レスリンと同じく、なんとなく頭の中が変な感じになったようで、あまり気分のよいものではありませんでした。時期を同じくして会社に行けなくなったこともあり、投薬中止になりました。
デプロメール(フルボキサミン)
選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI)と呼ばれる第三世代の抗うつ薬のひとつです。「ルボックス」も全く同じ成分の薬です。
<使用感(個人の感想)>
会社に行けなくなってから処方された薬でした。吐き気の副作用は全くありませんでした。しかし、「効いている」という感じもまったくと言っていいほどありませんでした。性欲減退の副作用が強く、個人的にはそれがしんどかったです。半年ほど服用しましたが、抑うつ状態が改善されなかったので、投薬中止となりました。1日150mg(最高用量)まで行ったこともありますが、さすがにそのときは「口の渇き」という副作用も出ました。
パキシル(パロキセチン)
選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI)と呼ばれる第三世代の抗うつ薬のひとつです。
<使用感(個人の感想)>
吐き気、微熱、頭の中が変な感じになる、余計にしんどい、などの副作用を感じました。ちなみに、発熱はセロトニン症候群の可能性があるので危険だそうです。
なお、私は20歳頃にもうつ病になったことがありまして、そのときはパキシルを服用してたいへんよく効いて、2週間ほどでうつが治ったことも記しておきます。そのときも吐き気や微熱の副作用はあったと記憶しています。
トレドミン(ミルナシプラン)
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (SNRI)と呼ばれる第四世代の抗うつ薬のひとつです。
<使用感(個人の感想)>
吐き気、胃部不快感などの副作用を感じました。すぐに薬を変えてもらいました。
サインバルタ(デュロキセチン)
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (SNRI)と呼ばれる第四世代の抗うつ薬のひとつです。
<使用感(個人の感想)>
それほど強い副作用はありませんでしたが、あまり良い感じはせず、結局、服用中止となりました。
ドグマチール(スルピリド)
もともとは胃潰瘍などを治療する薬で、抗うつ効果もあることがわかったものです。
<使用感(個人の感想)>
副作用はほとんどありませんでしたが、抗うつ効果もあまり感じませんでした。仮面うつ病になる以前に、めまいなどの症状に対して服薬していたことがありましたが、めまいには多少の改善効果がありました。
レクサプロ(エスシタロプラム)
選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI)と呼ばれる第三世代の抗うつ薬のひとつです。
<使用感(個人の感想)>
吐き気を催し、精神的にも薬を飲んでかえって具合が悪くなりました…。
アモキサン(アモキサピン)
第二世代の三環系抗うつ薬のひとつです。ノルアドレナリンとセロトニンの再取り込み阻害作用を有します。
<使用感(個人の感想)>
飲み始めに若干の便秘がありましたが、すぐに解消しました。その他の副作用は特にありませんでした。強いて言えば、イライラすることが増えました。しかし、これは薬が良い方向に効いているとみることもできます(イライラするということは、少し元気が出てきたということ)。今回のうつ病には一番合っている薬で、ようやく良い薬に出会えたという印象です。以前は何もする気が起きなかったのに、アモキサンを飲んで数週間すると少し活動ができるようになりました。執筆現在もこの薬を服用中です。