本の紹介

このページでは、管理人が読んで特に良かったと思う本を紹介します。

「本当の自信」を手に入れる9つのステップ

 精神科医・医学博士の水島広子先生が書かれた本です。このホームページにもあります「今はこれでいい」という言葉は、この本の中に書かれていたものです。ありのままの自分を受け入れ、そこはかとない自己肯定感がもたらす「本当の自信=BEの自信」を手に入れるにはどうしたらよいか書かれています。私を含めうつ病になるような方は、自分に自信がないか、一見自信があるようでもそれは成果の積み上げによる「DOの自信」を持っているにすぎなくて、「そこはかとない自己肯定感」は持っていないのではないでしょうか。何もできない自分にも価値があると考える「BEの自信」を持つことで、幸せな生き方ができるということをおっしゃっています。うつ病の人向けに書かれた本ではありませんが、目から鱗が落ちるような思いがした一冊で、一番おすすめの本です。

やさしいうつの治しかた

 薬に頼らないカウンセラー看護師、弥永英晃さんが書かれた本です。弥永さんはご自身もうつ病を経験されています。弥永さんはうつ病の本当の原因は潜在意識にあると考えられていて、本書には潜在意識にアプローチする手法がたくさん書かれています。このホームページの「セルフワーク」のページにも、本書からいくつかワークを引用させていただいています(本の中には全部で33のセルフワークが可愛いイラスト付きで紹介されています)。また、うつ病にはいくつかのステージがあるということも本書に書かれていて、「なるほど!」と思い当たる節がありました。うつ病の回復ステージに合った生活・ワークを行うことが大切だそうです。

正しく知る不安障害 -不安を理解し怖れを手放す-

 こちらも水島広子先生の著書です。タイトルの通り「不安障害」について全般的にわかりやすく説明してありますし、不安にどのように対処していったらいいかを優しく教えてくれます。私はうつ病になって将来のことが不安で不安で仕方がなかったのですが、この本を読み、その他さまざまな活動を通じて、この記事を執筆している現在では「不安」は以前より大幅に緩和されています。パニック障害、強迫性障害、PTSDなど個別の不安障害についても述べられていますが、それよりも、不安が不安を呼ぶしくみや、不安への対処法が私には役立ちました。

<不安対処法>
・不安であることを「当然のこと」として受け入れる
・不安を感じることはストレスであると認める
・無理をしない
・自分の不安を周りの人に伝えて、理解を深めてもらい、協力してもらう
・「安定した自信がある人」になる(自己志向を高める)
・「こんなふうにやっていけば自分は大丈夫なんだな」という感覚をつかむ
・発作が起こったとき、「ああ、ストレスや不安があるんだな」と思って自分を休ませる
・不安になったとき、「ああ、これは症状だな。それ以上の意味はないな。」と思う
・身体にはコントロールできない部分もあると認める
・よく眠る。定期的に運動する
・不安は、それほど意識しなくてよい、単なる感情である
・今やっていることに集中する。余計な思考が出てきたら脇に置く

 異常と思えるような不安を抱えて生きている人も多いのではないでしょうか。そのような方には本書がおすすめです。逆に、憂鬱感はあるけど不安はあまりないという方にはあまり意味をなさないかもしれません。不安障害に悩んでいる方、不安の強い方、不安障害の人が身近にいる方におすすめの良書です。