セルフワーク

薬に頼らずラクになる やさしいうつの治しかた」(薬に頼らないカウンセラー看護師 弥永英晃 著)から、私のおすすめのワークを紹介します。 この本はうつ病を治すのにとても効果があると思いますので、気になった方は購入してワークを実践することをおすすめします。

ワーク8

①楽な姿勢をとり、あなたの好きな人をイメージしてください(過去の失恋の痛みがある方は、好きな芸能人とか憧れの人でOKです)。目は閉じても閉じなくてもどちらでもかまいません。

②その人が、「大丈夫だよ。いつでも見守っているから。○○さんがどんなときでも私はずっとそばにいるからね。ちょっとずつ、一歩ずつで無理しないでいいんだよ」といって励ましてくれるのをイメージします。

③さらに、好きな人にニッコリと笑いかけてもらった後、ギューッと抱きしめてもらうイメージをします。このとき、自分の両手で自分の身体に触れてギュッと抱きしめてあげてください。あなたが「もういいな。もう安心だな」と思うまで、好きな人からエネルギーをもらいます。

④あなたのハートが愛でいっぱいに満たされたら、ハートからピンクの愛情のエネルギーが放射され、とてもやさしい幸福感に包まれているのをイメージします。

やってみて、いかがでしたか?
好きな人に抱きしめてもらう想像をするだけでも、ちょっと幸せな気分になりませんか。
うつのときって、なんにもいい想像ができないですよね。
でも、ワークとして取り組んでみると、想像できた人が多いのではないでしょうか。
私は、眠る前に布団の中で行うことが多いです。

ワーク14

①床に座るか、椅子にゆったりと腰かけます。

②手放したい感情に意識を合わせて、その思いが湧き上がってきたら、「この感情を手放しますか?」と自分に尋ねます。答えが「手放します」を選択したら、次の手順に進みます。

③湧き上がる感情(悲しみ・つらさ・憎しみ・後悔・罪悪感・恥・不安・抑うつ気分など)をそのまま自分の声にのせて振動させるようなイメージで、お腹から母音で「あーーーー」「うーーーー」「おーーーー」とゆっくりと声が続くまで出していきます。
感情を爆発させるというよりも、繊細にやさしく声帯を振動させる感じで行ってください。

④終わった後はミネラルウォーターを飲んで、リラックスしてください。たまっていた感情のエネルギーが抜けていることにきっと気づかれると思います。

転記していて、「感情を爆発させるのではなく、やさしく声帯を振動させる感じで行う。小さい声でよい」のだと気づきました。
私は嫌な感情が出てきてしまったときに、このワークを行っています。
私は椅子に座るのではなく、布団に寝転がってやっています。
嫌な感情を声に乗せて出していくと、少し落ち着くことができます。
声を出すことは一般的に健康にも良いことですので、ぜひやってみてください。

ワーク15

①手放したい感情に意識を合わせた後、クッションや枕を抱きしめて、「この感情は私がつくり出したものだ」といいます。
なぜなら湧き上がってくる感情も思考もつくり出しているのはあなた自身だからです。クッションを抱きしめながら声に出していい、しっかりと感情を感じてください。

②「この感情をこのままもち続けたいか? 手放したいか?」と自分に問いかけてください。
「手放したい」と感じられるようになったら、抱きしめていたクッションをそのまま身体から離します。そのときに、もち続けていた感情もクッションと一緒に手放すイメージをします。

このワークは、クッション以外のもの(本ではペンを挙げていましたが、きっとペン以外のものでもいいのでしょう)を使ってもいいそうです。
私はティッシュを握りしめて、そのティッシュをゴミ箱に捨てるときに、嫌な感情も一緒に手放すようなイメージで行いました。
少しはその感情を手放すことができたように思います。

ワーク16

①落ち着ける場所で、椅子にゆったり腰かけるか、布団・ベッドに横たわります。寝る前でしたら、電気を消して、布団をかけたままでそのまま睡眠に入れる環境を整えて行います。

②全身に力を入れてグッと硬直させて、息を吐き出すのと同時に、ハーッと全身の筋肉をゆるめて脱力します。

③腹式呼吸で息を吸い込みます。太陽からの光のエネルギーが満ちた部屋をイメージし、その光のエネルギーも一緒に鼻から吸い込む感じで、お腹がふくらむように吸ってください。

④息を吸い込んだら、2秒間息を止めます。
口をすぼめてストローをくわえているようなイメージで、いつもの呼吸の3~4倍遅い速度でゆっくりと「ふーーーーっ」と息を長くお腹から吐き出していきます。
※10秒間数えてゆっくり吐いてください。

⑤ ③と④を繰り返します。最低でも6回は繰り返してください。

このワークを行うと、副交感神経が優位になって、眠りにつきやすくなります。
眠る前や、リラックスしたいときに行うのがよいでしょう。
うつ病の人は不安で緊張している状態になっていることが多いと思うので、筋肉をゆるめるには、一度全身に力を入れて、脱力するのが良いようです。

ワーク18

①椅子にゆったり腰かけるか、布団・ベッド、ヨガマットと敷いた上に横になります。

②全身にグッと力を入れて、「ふーーーーっ」と息を吐くのと同時に全身の筋肉をだらーんとゆるめます。この動作を4回行います。

③お腹がふくらむ腹式呼吸で、息を吸い込んで、ストローをくわえているように口をすぼめて息を細く長くゆっくりと吐き出します(10~15秒)。この呼吸法を20回程度行います。

④ここからはイメージします。あなたのお尻の尾てい骨から、細長いエネルギーコードが地球の中心へと伸びていきます。そして、あなたの頭の上からも、宇宙(天)に向かってコードが伸びていきます。
天からのコードと地球からのコードを通じて、あなたへとエネルギーが流れてきて、胸(ハート)のあたりで融合するのを感じます。さらに、そのエネルギーに色をつけてください。暖色系がおすすめです。

⑤あなたの胸元にあるエネルギーを両手でそっと触れます。そのエネルギーとハートから湧き上がってくる愛のエネルギーに包まれているのをイメージします。あなたは平穏と安らぎを感じています。とても心地よくて愛されている感覚を全身で感じます。

⑥手を当てているハートの部分に向かって「今、私が感じている感覚や感情を教えてください」と伝えてみましょう。
その答えが本当の心からの声です。その答えはイメージになって現れるか、心の声として聞こえてくるか、身体の温かい感覚として伝わってくるか、人によって異なります。

ワーク16と似ていますが、その後イメージを行うところが気に入っています。
わたしはこのワークも眠る前や、朝起きてベッドでまどろんだまま行っています。
具合が悪いときにはうまくできないこともありますが、宇宙とつながっていることを感じることができます。(人間を含めすべてのものは宇宙につながっているのだそうです。他の本か何かで読んだことがあります。)
うまくイメージできると、確かに全身に愛情やエネルギーを感じることができました。

おわりに

グレーで囲われた部分は最初に示した「薬に頼らずラクになる やさしいうつの治しかた」(薬に頼らないカウンセラー看護師 弥永英晃 著)という本からの引用です。
うつ病関連の本をそれなりに読んできましたが、この本は他の本とアプローチがまったく異なっていて、個人的にとても良かったと思います。
私も、うつ病の本当の原因は「薬で治せるようなものではない」と思っています(薬も治療の補助としてはたいへん有用なものだと思ってはおりますが)。
「潜在意識」に働きかけるというアプローチは私にとって大きな気づきでした。
まだ私はうつ病が治ったわけではありませんが、本書ではうつ病の6つのステージにも触れられていて今自分がどの段階にいるのかを知ることができますし、トラウマとの関連なども述べられています。
大根はじめさんの挿絵も可愛くて、ワークの方法がよりわかりやすくなっています。
とても愛のこもった一冊だと思います。